LDT株式会社

コラム

column

2024.03.22

総合終活サービス企業の布石として M&Aにより「人」と思いを承継

大手葬儀社の(株)公益社を中核に(株)葬仙・(株)タルイの葬儀社3社をはじめ、葬儀関連のエクセル・サポート・サービス(株)、エンディングサービス事業を展開するライフフォワード(株)の親会社としてグループを束ねる燦ホールディングス(株)(本社大阪市北区、東京都港区、社長播島聡氏)は、2024年1月4日、LDT(株)の100%子会社である(株)東京セレモニー(本社東京都葛飾区、社長山本大介氏)のM&Aを発表した。

東京セレモニーは1988年に創業し、1都3県で事業展開。葛飾区と横浜市鶴見区で自社会館を運営し、2020年にLDT(株)(本社東京都港区、CEO白石和也氏)の傘下となり、IoT機器のフル活用やデジタル祭壇を取り入れるなど先進的な取組みをしてきた葬儀社だ。

ここではLDT白石CEOの進行のもと、東京セレモニーの創業者で23年12月まで取締役会長を務めた山本文行氏、代表取締役社長の山本大介氏、そして燦ホールディングス代表取締役社長の播島聡氏の3氏に、M&Aの経緯や業界再編に対する考え方、同グループのこれまでとこれからについて伺った。

白石和也氏[LDT(株) 代表取締役CEO]
山本大介氏[(株)東京セレモニー 代表取締役社長]
山本文行氏[(株)東京セレモニー 取締役会長]
播島 聡氏[燦ホールディングス(株) 代表取締役社長]

東京セレモニーが受け継いできた「想い」「まごころ」「プロ意識」

白石 はじめに、東京セレモニー創業者の山本様から、葬儀に対する思想、経営に対する考えなどをお話しいただければと思います。

山本(文)葬祭業界に足を踏み入れて早40年、思いを巡らせると、まず本当にこの業界は目まぐるしく変化している、特にここ数年はすごい勢いで変化していると感じます。そのなかで、創業当初から常に念頭に置いていたのは、“お客様から信頼をいただくためにはどうすればいいか”ということで、そのためには、ありきたりな言葉ですが「まごころ」しかないと考えております

私たちがはじめてお客様に相対するとき、お客様は葬儀について何もわからない状態ですから、最初から信頼されているということはまずあり得ません。そこで、現場で培ってきた知識や経験を1つひとつわかりやすく、そのご家庭の事情に合わせて丁寧に説明し、納得していただき、そのうえで私たちがどのように行動していくか。それによってお客様が「なるほど、こういうことだったのか」「本当によくやってくれる」となってはじめて信頼というものが生まれると思うのです。

このことは40年経っても、どんなに葬儀形態が変わろうとも、葬儀の規模が大きくても小さくても、まったく変わりません。

私どもがはじめた頃、葬儀はほぼ自宅葬で、ご自宅をお借りしてゼロから式場を設営しました。ご遺族の想いに合わせてよりよい会場にするのは技術がいりましたが、そのぶん「この部屋をよくこんなにきれいに」「多くの会葬者に滞りなく対応してくれた」「迷惑をかける隣近所に頭を下げに回ってくれた」など、ご遺族からさまざまなシーンで「ありがとう」をいただけるようになりました。

しかし、時代の流れとともに葬送の場が葬祭会館へと移行するとともにサービスのあり方はもちろん、いかにお迎えし、お送りするか、そこに全神経を使うことになります。それだけに1つひとつの細やかな目配り・気遣いが大切になってきました。喪主の家に訪問した際は、玄関で自身の靴を脱ぐ前に置いてある靴を整える、そこから気遣いがはじまるという教育を受けた記憶があります。私のいちばんの想いは、こうした気遣い、まごころについて、業務に従事する社員たちに会社と想いを一緒にしてもらいたいということです。

もう1つ、私どもは常に見られている立場ということも意識してもらいたいです。ある自宅葬で設営の合間、私たちはお昼時に庭先で昼食をとりながら「もっとあそこはこうできたのではないか」「あの柱の巻き方、もっと考えてきれいに繕えるよ」と、午前中にした仕事に対する反省と午後やるべき修正を話し合っていました。

実はその姿を見ておられた喪主の方が感心され、周囲に宣伝してくれた、ということがありました。私はよく「100人の方がいたら、200の目で見られているよ」という言い方をします。プロとして業務に携わる以上、その意識をもっていてほしいと思います。やはり大事なことは、どの時代においても私たちがするべきことは限られていて、その想いをもっているかどうかで決まってくると考えています。

白石 LDTでも、東京セレモニーさんを承継させていただいたのはその想い、葬儀へのスタンスを伺ったのが決め手でしたね。

私の原体験として、20代前半に父と祖父の葬儀を約1年のうちに経験し、その際に葬祭業界の不思議なところを強く感じたのです。いい悪いではなく、なぜ僕らの世代とこうも価値観が違うのだろうと。それで何社か会社を立ち上げ、バイアウトした経験を経て、何か大きな想いをもって会社をつくろうと、ライフエンディング領域で起業したのです。

構想としては、終活に関する総合サービスに特化したWeb上のプラットフォームとシステムを構築し、加えて、それを体現した葬祭会館を展開することで社会に貢献するというものでした。会館を展開している葬儀社を探しているときに縁あってご紹介いただいたのが、東京セレモニーさんです。会長(当時)や社長から想いを伺い、私たちのコンセプト「自分の家族や友人に自信をもって提供できるサービス」とマッチすると感じ、M&Aに動いた経緯があります。

LDTで承継させていただくタイミングで、ちょうど会長から大介社長にバトンタッチされたのですよね。社長としては会長の想いを受けて、どのような想いで引き継ぎ、経営してきたかお伺いできればと思います。

山本(大)私が葬祭業界を志した理由は、そんなに高尚なものではありません。物心ついた頃から父が葬儀の仕事をしていて、何の違和感もなく「いずれ家業を継ぐ」と思っていました。ただ、家で父から葬儀の話を聞かされて「素晴らしい仕事なのだな」と感じてはいました。

日頃から「葬儀社は常に見られている立場」と聞いており、「見られている」という意識は誰よりも高いと思います。他社で修業をしていたとき、夜間にごみ出しする際は絶対にネクタイとジャケットを着用していました。夜間で気が抜けてシャツだけの人も多いのですが、その姿を見た方が「この人に葬儀をお願いしたいと思うかな」と考えてしまいまして。そういう意識は、20代前半の頃からもっていました。

ただ、それをほかのスタッフに伝えるのは非常にむずかしいと実感しています。体系的な研修プログラムがあるわけでもなく、口伝ですから。先日、公益社の研修を受けて、意識づけについても内容が整理され洗練されている印象をもちました。

経営面では、私も父も本当にお葬式の職人というか、ご遺族様のために、故人様のために、ここを起点に自分たちがプロとしていかにサービスをするかという想いが中心で、経営的な視点は弱かったのではないでしょうか。その代わり、会長が築き上げた提携先のネットワークや人とのつながりを、いかに崩さないで信用を守り続けることができるか、このことに注力してきたと思います。

白石 ありがとうございます。大事な想いを承継されているというのが伝わってきました。

決め手となったのは仕事に対する思想

白石 今回、燦ホールディングスさんに承継していただくことになったきっかけの1つ目は、葛飾区の京成立石駅周辺の再開発による区画整理で自社会館が立ち退かざるを得なくなったことです。

都内で再度会館を建てるとなると会館を建てられるタイミングが不明確だったことと、かなりの資金が必要になるため、悩ましいところでした。2つ目の要因は、市場環境です。コロナの影響もあり、LDTが承継した20年の時点での想定よりも早く業界再編が進み、高収益なビジネスモデルをもつ競合がふえ、プラットフォーマーと高収益な専門葬儀社との広告合戦が苛烈になるという状況が訪れました。

業界再編が進むなかで取るべき選択肢は、①自らリーダーシップをとりM&Aで再編を推進する、② ①の傘下に入る、③地方の葬儀社とホールディングスを結成し連合する、の3つ。そういった選択肢があるなかで、「東京セレモニーさんの想いを承継していくには」という、想いを引き継いでもらえる、思想が近く財務基盤のしっかりした会社に承継してもらうのがベストという結論に行き着き、複数社に手をあげていただいたなかで最終的に燦ホールディングスさんに委ねました。

播島社長としてはいかがでしょう。東京セレモニーさんを承継した背景、あるいは戦略といったものをお話しいただけますか。

播島 ビジネス的な話を先にしますと、燦ホールディングスグループでは、創業90年の22年に「新10年ビジョン」を発表しました。そのビジョンでは、創業100周年となる32年に向けて、31年度にはグループ全体で210会館を運営する「葬儀事業の拡大」と、売上げを100億円規模とする「ライフエンディングサポート事業の拡大」という2つの柱を掲げています。

「葬儀事業の拡大」については、これまで公益社を中心に広げてきた関西・関東圏だけでなく、今後全国でシニア層がふえていくという予測を踏まえ、全国の主要都市にも出店するべきであろうと考えています。すべてを自社で賄うのではなく、その地場で頑張っておられる優良な企業がたくさんあるはずですから、そのエリアの状況によって、主にM&A、あるいは事業提携やFCも視野に入れた戦略を立てていくつもりです。

今回の東京セレモニーさんのお話では、まず葛飾区や横浜市鶴見区という当社の会館のないエリアでずっと頑張ってこられたということ。また、先ほどお話しされていましたが、優良な提携先と長年契約を交わし、非常にいいお仕事をしておられること。この2つがビジネス的に大きなポイントとなりました。

いちばんの決め手は、昨年11月、東京セレモニーさんを見学させてもらったときに山本社長と面談し、「この人はこれまで本当に真面目に、誠実に葬祭事業をやってこられたんだな」というのが、肌感覚として感じられたことです。人として何か第一印象で感じるものがあるじゃないですか。また、先ほど「常に見られている立場」と仰っていましたが、私は「どういう気持ちでお客様に接しているのか」は、すぐにお客様へ伝わりますから、常日頃から清楚で落ち着きある身だしなみは大事だと思っています。

白石 確かに「東京セレモニーの社員さんたちは常日頃から上品だな」という印象です。

播島 そうでしょう。そういう感覚的なこともわかりましたし、それが決定的に「やはりそうだったんだな」と思ったのが、年明けに会長と直接お話しをしたときですね。先ほど会長が「まごころ」と仰っていましたが、公益社はこれまで90年の歴史のなかで「まごころ葬儀の創造」ということを掲げてやってきたのです。そこは非常にマッチするという気がしましたし、この会社の方々とはこれから一緒にやっていけると確信し、うれしかったですね。

白石 思想の部分というのが非常に大事ですよね。M&Aには複数社から手をあげていただきましたが、やはり、燦ホールディングスさんが最もマッチすると思います。

播島 創業者の山本様も社長も社員の方々への想いを強くもっており、「いかに社員の方々に気持ちよく働いてもらえるか」「お客様とどうきっちり向き合うかを社員の方々にどう伝えていくか」を大切にしてこられたのだなと感じました。逆に私どもにはそういう部分が足りていないと反省させられたくらいです。いいご縁をいただいたことに感謝しております。

業界再編が進んでいくなか「人」が重要なファクターに

白石 思想だけではなく、会社のブランドとしてもサービスの質がマッチする、そのあたりも決め手の1つとなったのではないでしょうか。

今後も東京セレモニーさんのような会社があれば、M&Aの展開もされるかと思いますが、播島社長は葬祭業界の再編について今後どうなっていくと思われますか。

播島 いい悪いではなく世の中の流れとして、間違いなく再編は進んでいくでしょう。

ご承知のとおり、全国に葬儀社は5,000社とも6,000社あるともいわれ、そのほとんどが家族経営です。私どものグループは年間約1万6,000件の葬儀を施行していますが、それでも年間死亡数からすると1%くらいでしかありません。いかに中小の葬儀社がたくさんあるかということです。

再編は決して悪いことではありません。コロナ禍での苦境、葬儀仲介業者が台頭するなかで、中小の葬儀社はマーケティング機能をもっていない。資材購入や人材教育などの面で苦しんでいるところも多いです。再編でそうしたインフラ部分が共通化されることにより、サービス業として生産性が向上するとともに人材も確保できます。

そうした理由から、当社が積極的にM&Aを推進し葬祭業界の再編に寄与することで、葬祭業を職業としてもっと魅力あるものにし、「人」ももっと集めやすくなるだろうと考えています。

白石 ありがとうございます。人のところが非常にネックになるのではという懸念は私も同感です。

播島 そうですね。「大切な人を見送る」という大切な場面には人がどうしても必要ですから。

白石 地方の中小葬儀社だと、「人がいないために葬儀が受けられない」「黒字だけど廃業せざるを得ない」といったことが近い将来に起こり得ます。今後は、業界のリーダーシップをとってM&Aを積極的にやっている会社、もしくは相当特徴的なコンセプトをもった魅力のある会社でないと、採用・事業継続ができなくなるのではないかと思います。

播島 仰るとおりで、魅力ある事業としてやれるかどうかが大事だと思います。それと、口幅ったいですが「いかに人件費を抑えるか」という点で自らの首を絞めている会社さんがあるのではないでしょうか。

当社に採用面接で来られる人の話を聞くと、実態的には管理下におかれているものの業務委託契約を結ばされて、給与も手当中心で基本給が低く抑えられている、月15件担当していて休みがない、などという話をよく聞きます。当社は上場企業である以上、そうした部分は最低限きちんとして、福利厚生も充実させなければいけません。何よりもそうしないと、従業員の家族に対していい仕事はできないと思いますね。

そうした人件費抑制をしている会社を私どもがM&Aをしたとして、そこに入っていって一緒にどうしたらいいかをしっかり考えて制度改革をすれば、従業員に「自分たちの幸せを実現できる会社にこれからなっていくんだ」ということが伝わります。従業員が家に帰り、「うちの会社はいい会社になった」「ここで働いてよかった」と家族に言えるようになれば、先ほど仰られたように、どこかで誰かが見ているわけですから、お客様に「あの葬儀社っていい会社だよね」と思ってもらえ、そうなれば自然と人も集まってきます。

これは05年に鳥取・島根の葬仙のM&Aをして、私が現地に赴任したばかりの頃のことです。葬祭会館での感謝祭で、サイコロを転がし、出た目の数だけ景品をお持ち帰りというゲームをやっていました。

見ると、社員が自分の家族を連れてきてやらせている。私は「お客様のためにやっているのに社員がもらってどうする」と叱ったわけですよ。そうしたら「いやいや播島さんね、これは違うのです」と。普段自分が会社でどのように働いているのかを見せてあげたい、と社員の家族を連れてきていたのですね。そこには私も思い至らず、とても勉強になりました。従業員が家に帰って、会社の話・仕事の話を嬉々として話すことができるのは、本当に大事なのです。

終活の総合サービス業を目指す燦ホールディングスグループのM&A戦略

白石 今回のM&Aは、燦ホールディングスさんとしては06年の兵庫・タルイ様以来となる久々のM&A案件だと思いますが、久しくM&Aが合意に至らなかった理由や「こういう会社でないとM&Aの対象にはできない」という基準、これまでの成功・失敗事例などお伺いできればと思います。

播島 05年に葬仙、翌年にタルイをM&Aして、そこから17年が経ったのですが、その間M&Aの案件がなかったかというとそんなことはありません。

また、M&Aの基準として明確に打ち出しているわけではありませんが、まずはエリアで複数の会館を展開し、営業基盤がしっかりしており、施行件数も一定基準に達しているというところがまず1つ。次に、当社がいままで展開してきたエリアとのシナジーが出せるかどうか、ということがポイントになります。そして最後に、当社の経営理念やコンプライアンスと整合できるか。実はそういう会社があまりないために、自社出店に注力してきたわけです。

では葬仙やタルイはどうだったかという話になりますが、当社にとってはじめてのM&A案件は葬仙でした。当時は「M&A」という言葉すら世の中に浸透しておらず、当然そのメリットであるエリアによるシナジーなどもあまり深く考えていませんでした。人材教育、マーケティング、資材調達なども、いまでこそ共通したインフラ上で行なっていますが、当時は独立独歩。古参社員との衝突もあり、出店が計画どおりいかずに利益貢献が遅れたというのはありましたね。これはM&Aの失敗というより、私のオペレーションの拙さによる失敗だと思います。

白石 なるほど。今後のグループとしての展望を聞かせてください。

播島 まず「新10年ビジョン」をどう実現していくかです。特に葬祭事業の拡大については、M&Aは1つの大きな選択肢ですから、これからも積極的に推進していきます。ただ、先ほど申し上げたような労務管理や財務の問題などを抱える会社さんが多いことも確かですから、上場企業として厳正に吟味しつつやっていくとなると、数としてはやはり限られてくると考えています。

ライフエンディングサポート事業の領域においては、これまで公益社として取り組んでいた葬儀後のサービスをライフフォワードに移管したばかりですから、ライフフォワードがこれからの展開の核になっていきます。そのなかでさまざまなエンディングサービスを展開している事業者、考え・想いが共通する、それなりの規模と当社がマッチすると思えるビジネスモデルをもつ会社さんであれば、M&Aという選択肢も当然出てくるでしょう。

白石 具体的にどの領域が対象になりますか。

播島 いま、実際にやっている士業の方々とのコラボレーション、不動産、あとは生前整理、保険、生活支援サービスや後見人ということもあるでしょうし、まさにライフエンディングに関わるすべての領域に広げていきたいと考えています。

白石 終活に関する総合サービス業として満足度を高めていく方向を目指すということですね。

播島 いままでは葬儀で関係性が途切れていたのを、これからは末永くおつきあいしていただくと。ご本人が亡くなっても、そのご家族も含めてサポートさせていただくことができればと思います。

白石 東京セレモニーさんを承継したことによる展望についてはいかがですか。

播島 4月1日をもって、東京セレモニーさんは公益社に合併されます。ただ、いきなり当社のやり方に変えるということではありません。先ほど山本様・社長に仰っていただいた想い、まごころとか、「見られている」というプロ意識であるとか、社員の方がしっかりと引き継いでやっておられること、まずはそれを私どももしっかり勉強させていただいて、お互いいいものを吸収しあえるような環境をつくってやっていけたらと思っています。

山本(文)素直な表現をしますと、私たちがしてきたことは葬儀一辺倒といいますか、それで終わってしまっていたのです。LDTさんと出会い、白石社長にまったく別の角度から引っ張ってもらったと思っています。今回のM&Aも、東京セレモニーをもっと発展させていくためにはこれがベターという考えのもとでご紹介いただきました。

公益社さんというと、私から見たら業界の雲の上の存在でした。90年も続けてこられたのは信頼あってこそのことですし、お話を伺うと今後ということをものすごく大事にしておられる。私たちとしては納得がいく方向性を示してもらえました。それだけに、何とか足手まといにならないように、襟を正していかなければという気持ちです。

山本(大) 私が経営を引き継いだとき、「100年続く素敵な会社」「全社員の成長・幸福・夢を実現する」という2つの経営理念を掲げました。100年続く会社になるためには同じ想いをもった社員が必要ですし、そこに魅力を感じてお客様に選んでいただき、それを継続させることで100年続く。そのためには社員の成長や物心両面での幸福が必要です。会社をとおして社員が自己実現できる、そういう想いで当時理念を考えたのです。

合併で「東京セレモニー」の屋号がなくなることについては、ネガティブな印象もありますが、新たにグループに入らせていただいて播島社長のお話を聞くと、やはり根っこの部分は想いが似ていると感じています。そういう意味で、社員の成長・物心両面での幸福の実現というところは変わりませんし、目標としていた100年まであと10年と短くなるわけですし(笑)。従業員がまた次のステージで輝けるような、そんな舞台を用意していただきたいと思っております。

播島 ありがとうございます。私は「関わっている人皆がハッピーにならないと意味がない」と思いますね。働く人が物心両面で豊かになっていく、家族がそれで幸せになる、その実現のために従事している、というのは葬儀社すべての思いですから、ぜひ一緒に進んでいきましょう。

山本(文)(大) よろしくお願いいたします。

白石 本日は貴重なお話をお聞かせいただき、皆様、ありがとうございました。

一同 ありがとうございました。

 

【各社の会社概要】
■燦ホールディングス(株)の概要
所在地 大阪本社/大阪市北区天神橋4-6-39
東京本社/東京都港区南青山1-1-1
新青山ビル西館14階
設立  1932年8月 ※公益社として創業
代表者 播島 聡
URL  https://www.san-hd.co.jp/

■(株)東京セレモニーの概要
所在地 東京都葛飾区立石1-20-12 大昌ビル1階
設立  1988年12月
代表者 山本大介
URL  https://tokyo-ceremony.co.jp/

■LDT(株)の概要
所在地  東京都港区新橋5-23-10 片山ビル6階
設 立  2019年4月
代表者  白石和也
URL      https://le-tech.jp/
事業内容 スマート葬儀M&A・スマート葬儀ジョブスマート葬儀